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佐々木亮介(a flood of circle)とAcross the meeting!

[2010/07/02]

第6回目のゲストは、若手の中で最も勢いのあるロックバンド・a flood of circleの佐々木亮介(Vo./Gt.)。
ほぼ初対面の2人は、初対面とは思えないほど話が弾み、音楽のことやバンドのことなど熱く語り合いました。


磯谷「今回で6回目ですね。番外編を挟んで、アメリカン帰りの磯谷が」

―― クッキーモンスターのTシャツを着てね(笑)。

佐々木「アメリカナイズドされた(笑)」

磯谷「そんなアメリカンなゲストを!」

全員「あははははは!」

佐々木「純和製な僕ですけれども」

磯谷「侍のようなね(笑)。今回はa flood of circleの佐々木君に来ていただきました」

佐々木「よろしくお願いします!」

磯谷「僕らは、実は……あんまりお互いを知らないんですよ」

佐々木「そうなんですよね。何度も会ったことはあるんですけどね」

磯谷「同業者ですし」

佐々木「界隈が近いですからね」

―― 共通の友達とか知り合いは多そうだよね。

佐々木「めっちゃいますね。ケンゴさん(THE NOVEMBERS)(Vol.3参照)とか」

磯谷「彼も(Across the meetingに)参加してくれましたね」

―― 小高君(LUNKHEAD)もそうでしょ?

佐々木「はい、小高さんもそうですね」

磯谷「読んでくれたの?(Vol.2参照)」

佐々木「読みました!」

磯谷「ありがとう!」

―― 5歳も年下の人と対談するのって初めてだよね。

磯谷「5歳も下なの? そっか、そっか。年下の感じがしないのは、3年くらい前に対バンさせてもらったからかな。対バンして同じステージに立っていると、あんまり年齢を感じないというか」

佐々木「覚えてますか、僕のこと?」

磯谷「覚えてるよー!」

佐々木「(磯谷が)めっちゃ怖かったんですよ、最初(笑)」

磯谷「何で?!?!」

佐々木「MCでめっちゃいじられて」

磯谷「いじってないよ!!」

佐々木「後からわかったことは、ファニーないじりというか、ちょっとしたノリのMCを、まだバンドを始めて1年くらいだったので、何て怖い先輩がいるんだろうと思ってしまって(笑)」

磯谷「いやいや、どんでもない話ですよ! 誤解も生みやすく、影響を生みやすい立場だからこそ、そういうことをちゃんと気にしなきゃいけないんだけど、まさか対バンの人に思わせてしまったのなら、僕は腹を切りますよ!」

全員「あはははははは!」

佐々木「こんな謙虚な方だって知らなかったです(笑)」

―― 結構、そういう誤解は生みやすいタイプかもね。

磯谷「そっか、そっか」

佐々木「ロックスターっていう感じじゃないですか。バンドの中心だし」

磯谷「でもフラッドのことは、イベンターさんとか知り合いの人とかに、彼らはこれから盛り上がってくバンドだっていうのを聞いていて」

佐々木「本当ですか?」

磯谷「うん。うちのベースの塩井君が、リズム隊すげーなって言ってたよ。“年下だけど、すげーうめぇわ”って」

佐々木「いやいや……」

磯谷「“すげーうめぇわ”ってなまって言ってたからね」

佐々木「なまってる、ってことも知らなかったですからね!」

磯谷「僕らは皆、福島出身ですから。フラッドは東京だっけ?」

佐々木「そうですね、一応皆東京です」

磯谷「バンド結成の馴れ初めみたいなことを聞いてもいいかな?」

佐々木「はい。僕らは、いなくなったメンバーが中心だったというか。皆の間に立ってたのがそいつで、皆別々の知り合いだったんですけど、今となっては残った3人は何の知り合いだかわからない奴らが組んでるっていう感じなんですけどね」

磯谷「バンドは、何でもいいんじゃない。仲悪いくらいがちょうどいい(笑)」

佐々木「いや、仲悪くはないですけどね(笑)」

磯谷「あ、そっか。そうだよね(笑)」

佐々木「monokuroは何で結成したんですか?」

磯谷「僕らは7年目なんだけど、塩 井君は高校が一緒で、ドラムのヒデ(中川)は小学校が一緒で。実家も近いっていう関係なんだけど、当時から僕が1人で先走ってましたから(笑)。バンドや るんだ、みたいな。でも、塩井君に関しては就職もしていたし、ヒデは地元でフラフラしてたし。僕が発破をかけて、彼らを騙して上京して(笑)」

佐々木「引っ張ってきたんですね」

磯谷「うん、そんな感じ。今はもう逆に引っ張られてる部分はあるけどね。歳も一緒なんだよね」

佐々木「それは良いですね。俺らも皆一緒なんですよ。ただ、幼なじみではないですけど(笑)」

磯谷「年齢が離れてたりすると、関係性も違ってくるからね。そういうバンドもいるけどね。自分としては、同じ歳の人とバンドが出来るっていうのは良いなぁって思う。ラッキーって」

佐々木「なかなか出会わないですからね。今、サポートメンバーに(ギターを)やってもらってるんですけど、一回りくらい上の人なんで」

磯谷「(奥村)大さんでしょ?」

佐々木「そうです。でも、今は曽根(巧)さんなんですけど。年上だと新しい観点っていうのはありますけど、結局自分がやりたいことの為にやってもらってるので」

磯谷「そうだよね。レコーディングとかに場面展開すると、プロデューサーが年下っていうことはまだないでしょ?」

佐々木「そうですね」

磯谷「僕らでいうと、the pillowsのさわおさんがプロデューサーで。とはいっても、バンドマンだから気持ちが近いんだよね。いわゆる、皆が想像してるようなプロデューサーっ ていう感じじゃなくて、4人目のバンドメンバーみたいな、近い距離で曲作りをするんだけど、フラッドは?」

佐々木「今回のシングル (『Human Licence』)と、1枚目(『BUFFALO SOUL』)は、いしわたり淳治さん(元SUPERCAR)に5曲だけやってもらったんですけど、淳治さんは今バンドをやってない人なので独特な観点とい うか、逆にバンドマンっぽくないことを言ってきたりするので面白かったりするんですけど。(さわおさんと)一緒にセッションするんですか?」

磯谷「それこそ、ブースに一緒に入って、さわおさんも自分のギターとアンプを持ってきて」

佐々木「えぇ?!」

磯谷「それで一緒に音を鳴ら してるから、よりバンド的だよ。もちろんプリプロとか、そういうサウンド的に繊細なメイキングになると、ギターの音色1つ問われる事もあるしね。それと レーベルオーナーっていう立場もあるから、アーティストとは違う部分も持ってて、それはさわおさんのやるべき仕事だと思うしね」

佐々木「淳治さんは、全然スタジオでギターを弾かないので」

磯谷「あんなに弾けるのにね!」

佐々木「あははは。スタジオの隅でずっと見てるんですよ。セッションして作るプロデューサーって、珍しそうですよね。曲は基本的に磯谷さんが作ってるんですか?」

磯谷「今僕らが発表している楽曲は全部そうだし、メンバーは作る気ないみたい(笑)」

佐々木「あはははは! でも、それって逆に気持ち良いですよね!」

磯谷「メンバーは僕の曲を信じてくれてるみたい。たぶんだけど、佐々木君が思ってるように、俺様バンドみたいな」

佐々木「正直、独裁者なんだろうなって思ってましたから、最初。こんなに仲良くて、優しい3人だなんて思わなかったですね、19歳の時に出会ったmonokuroは(笑)」

磯谷「そうだよね(笑)。まさか、田舎が一緒で実家も近いとかね、そういうのほほんとした感じじゃないよね」

佐々木「PVとかも、殺伐としてるわけじゃないんだけど、唯我独尊的なスタンスがあるというか」

―― トゲトゲしてる感じだよね。

佐々木「そう、トゲトゲしてる感じ。それがカッコ良いなって思ってるんですけど。お会いすると、このギャップが良いですね(笑)」

磯谷「正直、バンドは誰かがまとめないと。何て言うんだろう……、判断と決着は違うから、全部に携わらないといけないよね、自分は」

佐々木「責任を負うというか。自分のやってることだし、っていうことですよね」

磯谷「フラッドは、渡邊君(Dr.)も曲を書いてるんだっけ?」

佐々木「一応、全員書くんです よ。僕は逆に、全員が書いてるバンドがいいなって思ってて。彼らも彼らで、最初は曲を書く気なんて全然なくて、思ったことを曲で表現するような作業が出来 なかったと思うんです。僕は今4年目なんですけど、4年間皆とやってきた中で、徐々にその気持ちが芽生えてきたというか。恐らく、僕以外の2人もそうだと 思うんですけど、皆曲を書くようになってて。で、前回初めてナベちゃんの曲が選ばれてレコーディングをしたんですよ。今はその1曲以外は俺が書いた曲なの で、これからやっていきたいって思ってます」

磯谷「3ピースバンドと4人バンドって、大きな違いを感じるんだけど。3人と4人の違いって、4人と5人の違いより大きいと思っていて」

佐々木「あぁ、そうかもしれないですね」

磯谷「3ピースバンドって……独裁者が多いよね(笑)」

佐々木「あははは! それが、潔いんじゃないかなって思いますけどね。フロントマンの音に、皆がついていくというか」

磯谷「サウンド的には、メンバーについていってるっていう面があるんだけど、バンドのカラーというか、個性というか、ブランド的な部分は自分の全てを使いたいと思ってるのね。だから、そういう線引きにはなってるかも」

佐々木「3ピースの方が、バランスが良いんでしょうね」

磯谷「だからこそ、年齢が一緒だと良い時があるかもしれない。これで俺が年上だったりすると、始めから高圧的になっちゃうから」

佐々木「話変わっちゃうんですけど、事務所に先輩方がいらっしゃるじゃないですか」

磯谷「先輩しかいないよ(苦笑)」

佐々木「僕が所属している事務所は先輩が全くいないので、ある意味羨ましいんですよね。経験できないようなお話とかもあるんだろうなって。先輩と仲良くしますか?」

磯谷「仲良くしてもらってると思う。ステージに上がっても下りても、色々な話をしてるよ。それこそスタッフを含め、僕らが一番年下のようなもんだからね」

佐々木「なので、今日はビシバシ言って頂きたいなと思ってるんです!」

磯谷「いやぁ。例えば、人生経験の話をしたとしても、この5年間で言えることって、たぶん一晩で言い尽くせる!(笑)」

佐々木「いやいや、そんなことはないと思いますよ! 絶対、経験あるじゃないですか」

磯谷「音楽にしても、恋愛にして も、家族にしても、皆それぞれ抱えてると思うから何も言えない(笑)。僕らの先輩は、5歳差とかっていうレベルじゃないからね。今だに現役でステージに上 がっていて、対バンして付き合ってくれる先輩っていうのは、独特な関係だよね。だから、ビシバシ言うっていうのは難しい」

佐々木「そうですか……。音(『Human Licence』)を聴いて頂いたっておっしゃってたので、色々聞けたらなと思って」

磯谷「シングルね!」

佐々木「何か、いやらしい流れになっちゃいましたけど(笑)」

磯谷「バリバリiPhoneで聴いております」

佐々木「嬉しいですね。恐縮です(笑)」

磯谷「感想っていっても、バンドマンとしての意見になっちゃうから……」

佐々木「全然。僕は、ダメ出しされたかったんです!」

磯谷「ダメ出し?!」

佐々木「初めてお会いした時と、どう変わったかなって」

磯谷「サウンドはもちろんだけど、こんなに歌詞が強いバンドなんだって思ったよ」

佐々木「そこは、昔とだいぶ変わったところではありますね」

磯谷「そうなんだ。すごく言葉が強 いよね。例えばだけど、曲名がループしてる、みたいなロックソングって多いじゃない。でも、そこまで曲名を剥き出しせずに、それよりも別の部分で、Aメロ からサビまで全部同じだけのエネルギーを感じる。あと、 “人間”とか“心臓”って聞くと、ドキドキするんだよね、やっぱ(笑)。俺は絶対使わないから」

磯谷「難しいね、何か。批評してるわけじゃないんだけど……」

佐々木「いや、でも僕はそれが聞きたかったので」

―― 磯谷君の言ってること、わかるよ。ずっとエネルギーを感じるっていうのは、私も感じた。

磯谷「やっぱりそうなのかな? 新鮮なの、すごく。新鮮に感じる。“第2問”とかね、こういう単語を入れちゃうんだよね」

佐々木「ありがとうございます! 変な言葉とか、気になる言葉を入れたかったりするんですよね」

磯谷「俺はね、“美人は利害”っていう歌詞を入れたことがある(笑)。ガキガキしてるの、何かいいよね」

佐々木「良いですね、ガ行が(笑)。発音した時に良い言葉を入れたくなりますね」

磯谷「歌詞だからね」

佐々木「詩集を読むのも好きなんですよ」

磯谷「へぇ。誰が好きなの?」

佐々木「茨木のり子さんとか谷川俊太郎が好きなんです。そういう短い詩の中でも、言いたいことはシンプルで、でも気になる言葉が入ってるっていうのが好きで。そういうのを意識したんですけど、磯谷さんが何か引っかかったなら嬉しいなって思いました」

磯谷「俺、そんなに偉くないよ!」

佐々木「これで、“頑張ってね”って言われたらどうしようかと思ってました(笑)」

磯谷「いやいや(笑)。僕は同じプ レイヤーとして、何でこのジャケ写にしたのかとか、何でこのフォントにしたのかとか。この曲名だけ聞いたらオルタナだよね、とか(笑)。そういうスタンス に、すごい興味があるかな。曲はもちろん大事だよ! 大事なんだけど、曲は俺が書いても佐々木君が書いても良いんだよ。絶対良いに決まってるんだよ。…… そうだよね?(笑)。で、自分の作った曲を歌うからまた良い。でも大事なのは、バンドとしてのスタンスで。フラッドには、そういうのがすごい興味あって。 5歳下っていっても、僕は同年代だと思っているからね」

佐々木「monokuroはオ ルタナっていうキーワードで出してると思うんですけど、僕らはブルースっていうキーワードを持ってやっていて。ブルースって古い音楽で、レコードが来た のってちょうど100年前くらいで、ブルースも100年くらい前なので、ブルース運命論っていうものを僕は持っているんです。ブルースは残される為にある 音楽だと思っているし、ロックも全部ブルースからきてるって信じてるところがあって。その生活の中のことをちゃんと歌いきるとか、詞も曲もブルースの精神 に基づいていることがすごく大事だと思っているんですけど、オルタナはmonokuroにとってどんな存在なのかなと思って、すごい興味があったんです」

磯谷「一言で言うと、それこそユー モアだと思っていて。伝えていくものとか、時代性って常にあるけど、音に乗るものは全て出尽くしているっていう考え方があって。何が変えるって、人が変え るとしか思ってなくて、音楽はあんまり変わってかないと思うのね。そうじゃなくて、結局人が音を変えると思っているから、めんどくさい俺みたいな男が ちょっと捻くれて、(人が)やらないことを選んでみたりとか、そういう単純なこと(笑)。もちろん、普遍的でポップな部分もあるけど。だから、何だろう ね……決まり文句みたいなもん。元気が出るんだよ(笑)」

佐々木「オルタナー! みたいな?」

磯谷「そうそう(笑)。ロックンロール! って、ギターウルフのセイジさんとか言うじゃん」

佐々木「言いますね(笑)」

磯谷「あれが、ファッションじゃなくてスタイルになってると思うから」

佐々木「俺も最高に好きです、ギターウルフ。革ジャンを洗濯機に突っ込んでる感じが目に浮かんでくるっていうか(笑)」

磯谷「あははは、たまんない よね! だから別にね、オルタナっていう単語が好きなだけであって、こだわっていないかな。自分の音楽だったり表現が人のものになれば、俺がどうこう言う もんじゃないから。名曲も人が決めるものだと思うし。だから一番怖いのは、人が人にどう説明するかってことだよね(笑)」

佐々木「そうですね(笑)」

磯谷「“monokuroって、 オルタナティブで”っていうだけで完結されたくもないし、されたら怖いし。だから、ブルースっていうキーワードを出して、a flood of circleはどんなバンドって説明する時に、ブルースバンドって言われたくないじゃん。それだけじゃないからね。だから、バンドとしてのブランド化はす ごく大事だと思ってて。僕らは若いから、これからどうにでもなると思うから、ブルースっていうキーワードがあるからこそ、気にしててもいいことなのかもし れないね」

佐々木「(音楽の)ジャンルじゃなくて、バンド名がジャンルになるくらいの、っていうことですよね」

磯谷「それくらいで良いと思う」

佐々木「なるほど」

磯谷「じゃないと、先人がいて成立するような世の中になっちゃうし。作品まで政治が絡んでもしょうがないしね。政権交代とか、政治の中だけでいいよね(笑)。誰でも高い所に立つチャンスってあると思うんだよね、僕らの世界は。そっかぁ~ブルースか。俺、全然知らないんだよね」

佐々木「でも俺も、ブルースっ てこんなんだよって言えるわけじゃないので。それこそ、さっき磯谷さんが言ってたように、先人を尊敬してるからこそ、それはおいといて自分はどうしたい かっていうのが大事だと思ってて。そうなった時にブルースっていうキーワードがあると、例えば色々悩んだりするじゃないですか。色々対バンして、自分がど こに行きたいかって考えた時に使えるんですよ」

磯谷「すごい精神性を感じるよね、ブルースとかって」

佐々木「音楽的な、3コードがどうとかシャッフルがどうっていうよりは、自分がその精神を1つでも持ってたり好きだったりすると、悩んだときにそこに帰れるというか、それを基準にすると何でも判断できるんです」

磯谷「決して、リアルブルースっていう意味合いで言ってるわけじゃなくてっていうことだよね」

佐々木「もちろん。きっと、カート・コバーンが何考えてたかわからなくてもオルタナは出来ると思うし、南部の奴隷の人たちがどう悩んでたかって知らなくてもわかることがあると思うんですよ」

磯谷「そうだよね。マリファナ吸わなくてもレゲエは出来るしね。むしろ、吸わずにやってほしいよね(笑)」

佐々木「健康的に(笑)」

磯谷「シングルの話をもうちょっとしたいんだけど、ライヴ音源(M-3)が長くてビックリした」

佐々木「そうですね。完全におまけですけどね」

磯谷「(曲の長さが)35分間だよね、確か。すっごい良い音源ですね」

佐々木「ありがとうございます!」

磯谷「M-3だけ、別に(CDで)出してもいいんじゃないかと思うくらいだったよ」

佐々木「インディーズの最後にリリースしたのは、ライヴ盤だったんですよ」

磯谷「そうなんだ!」

佐々木「ライヴをどうにか入れようっていうことで、この形になりました」

磯谷「何曲だっけ?」

佐々木「8曲ですね」

磯谷「8曲をトラック分けしてないで繋いでるから、すごいテンションだなって思って」

佐々木「最後の曲はアコースティックなんですけど、僕がマイクを離れるところがあって(笑)」

磯谷「いやいや、それも含めてライヴ感があるよね。仮に自分がやれって言われたら、ちょっと別のことを考えますって言っちゃうかな。3ピースってレコーディングの時に、環境が違うからね」

佐々木「monokuroはライヴ音源を発表したことはあるんですか?」

磯谷「ばら撒いたことはあるけどね(笑)。イベントで配布したり、そういうのでしかないかな」

佐々木「じゃあ、レア音源ですね」

磯谷「そうだね。持ってる人いないんじゃないかな。だから、こういうスペシャルな感じはないね」

佐々木「聞いてみたいですけどね。(ライヴを)観には行くんですけど、ライヴ音源って特別な感じがあるじゃないですか」

磯谷「そうだね、違うね。それこそ、(フラッドの音源を)パソコンの前で酒を飲みながら聴いたんだけど、すごい良くてね。基本的に僕は日本人のライヴ音源でたまげるっていうのは中々ないし、スタジオ版を聴いてみたくなるようなライヴ音源って少ないような気がする」

佐々木「そうかもしれないですね。難しいですよね」

磯谷「お見事でした!」

佐々木「あっ、ありがとうございます(照)」

磯谷「すげーな。っていうか良いなぁ~(笑)」

佐々木「あっ、僕ギターを買ったんですよ」

磯谷「えっ?! テレキャスターをやめたの?」

佐々木「やめたっていうか、昨日CDを買いに行った時に、知らない楽器屋を見つけて、店に入ったらグレッチのギターが置いてあって、それに一目惚れしてしまいまして」

磯谷「グレッチ買ったの!」

佐々木「しかもボロい中古屋 だったので一括で買うしかないって言われて、先月入ったお金を全部おろして買ったんですよ、今日。ギターは俺を狂わせるなって思って(笑)。僕、割とバン ドの中ではしっかり者のはずだったんですけど、ダントツで頭が悪いなって(笑)。だから今日、ギターを買った話をしようと思ってたんです」

磯谷「そっかぁ。しかもグレッチって安くないよね」

佐々木「中古だったから安かったんですよ。しかも店の人が優しくて、安くしてくれたんですよ。まさか買うと思わなくて、ちょうどレコーディングが終わったばっかりなのにギターを買うっていう(笑)。やっちゃいましたねー」

磯谷「俺も去年、レコーディングが終わってPVも撮った後にギターを買ったからね。だからPVで弾いてるギターはツアーで弾いてないっていうね。プロモーション的にどうなのって話(笑)」

佐々木「僕もまさにそうですね(笑)。ワンマンどうしよう、みたいな」

磯谷「この話はレアだね。佐々木君のギターは、CDには入ってません!(笑)」

佐々木「これから入るかも、みたいな(笑)。自分の愚かさを、すごい確かめちゃいました。考えてないな、俺って(笑)」

磯谷「いや、愚かではないんじゃない。ミュージシャンっていうか、皆そういうところはあるんじゃないかな。“子供の学費どうすんの!”、“いや、車買っちゃったし”みたいなさ(笑)。そういうお父さんもいるわけじゃん。だって僕らなんて、ギター以外に金使うところないしね」

佐々木「実際そうなんですよね」

磯谷「あとは、CDとかさ」

佐々木「家賃さえ残っていれば(笑)」

磯谷「そうだよね! それ以外使うところってないよね」

佐々木「そうですね。(お金が)0にならなければ(苦笑)」

磯谷「大丈夫、『Human Licence』が売れるから!!」

佐々木「っていうことにして頂けると。取り返さないと、これで(笑)」

磯谷「じゃあ最後に、何か質問とかありますか?(笑)」

佐々木「今日一番聞いてみたかったのは、オルタナっていうキーワードのことと、先輩ってどういう感じかっていうことだったんですよね。……じゃあ最後に、僕にメッセージを(笑)。今の“頑張って”が聞きたいですね」

磯谷「今の“頑張って”かぁ……。そうだねぇ。僕はずっと頑張りたいと思っているので、一緒に……(笑)」

佐々木「もちろん一緒に頑張りたいんですけど、なんかこう気合いを入れろよ、みたいなことを言って頂けると」

磯谷「気合いなんて、すごいじゃん! だから本当に、メッセージはしづらいです(笑)」

佐々木「あはははは!」

磯谷「今後とも、仲良くしましょうね。っていうか、これを機に」

佐々木「ぜひぜひ、今後共!」

磯谷「もっと仲良くしてください! 僕、こんな感じですけど(笑)」


<対談後の感想>

■磯谷直史:対談後、スタッフの計らいで食事に行ったのだけど、佐々木君との会話は絶える事無く気がつけば朝。本当に熱い男で、会話を配信したいくらいでした(笑)。とても気持ちのよい時間を過ごせました。参加してくれて本当にありがとう!

■佐々木亮介:ステージでの磯谷さんは、立ち振る舞い、視線、そしてサウンド、全てに刃物的鋭利さがあります。
しかし会話をさせて頂くと、紳士で、真摯で、そしてどこかまろやか。そのギャップと言葉の端々に現われる「磯谷さんらしさ」が格好良く、これまた僕の胸に刺さったのでした。 また呑みましょうね対バンしましょうね。


<編集後記>

梅雨ということもあって、雨が降ったり止んだり不安定な天候で、しかも湿度が高かく蒸し暑い 中、トップ用の写真撮影をしました。先に撮影をしてから対談だったのですが、ほぼ初対面とは思えないほど和気藹々としていました。蒸し暑くて汗をかきなが らの撮影でしたが、同じ汗をかいたからこそ距離が縮まったのかもしれませんね。
対談後、みんなで飲みに行ったのですが、そこでも2人は楽しそうにしゃべっていましたよ。 お兄ちゃんと弟みたいな、そんな空気感がとても微笑ましかったです。

構成・文 : 天明美里
撮影 : 釘野孝宏


リリース情報


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前作「CLASSIC」から約1年半ぶりのフルアルバム全11曲収録、渾身のフルアルバムついに完成!

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