[2009/03/27]
ランクヘッド恒例のお祭、「みかん祭」が今年も決行された。その中で、ランクヘッドのライブをみなさんにご紹介します。彼らの今までのライブの中で、もっとも最高だと言えるセットリストに注目してください! 10周年を迎えた彼らに相応しい、集大成とも言えるライブでした。
3月20日。とうとうこの日がやってきた。ランクヘッド主催の「みかん祭」だ。前日の天気予報では、曇りのち雨と予測されていたのだが、それが嘘のように晴れた。青い空には綺麗な白い雲が浮かび、新たな道を歩くランクヘッドに相応しい天気だった。
新木場コーストに着くと、会場の前にはケバブ、ワッフルなどフードの屋台が3店舗並んでいる。このみかん祭は、夕方から夜まで行うまさに祭りのようなイベントなのだ。会場内には、占いやマッサージ、過去のライブ写真等が飾られた写真館がある。まずランクヘッドのライブがあり、その後メンバーの友人でもあるダイノジ他、DJ TIMEがある。なんともランクヘッドらしいというか……ファンのことを考えた造りになっている。16時、SEが消え暗転すると、緑の光線がフロアをさす。ファンの手拍子が始まると、赤い照明がステージを照らし、石川(Dr.)が登場。「新木場ー!」と叫び、合田(Ba.)、山下(Gt.)、小高(Vo.)が順に登場すると、デビューシングルである「白い声」からスタート。10周年を迎える彼らにもっとも相応しく、感情が直に伝わる曲だ。「この剣斬れる」「素晴らしい世界」を披露し、しょっぱなからとばしていく。「ランクヘッドです。みかん祭、来てくれてありがとう!」と小高がファンに挨拶。「晴れたね。みんなの行いが良かったんだよ! 最後まで楽しんで帰ってね」と言うと、「花は生きることを迷わない(新曲)」がスタート。赤い照明がステージを照らし、ダークさを感じるハードロックな今作は、ファンのボルテージをどんどんあげていく。「ツアー(ワンマンツアー2009「蟻蟻蟻蟻蟻蟻蟻蟻蟻蟻~10年はでけいど~」)で、龍が作った曲をちょくちょくやってたんだけど、やっとタイトルがつきました」と小高が言うと、「トライデント(新曲)」を披露。今や、このフロア内は完全に彼等にもっていかれている。フロアの後方でステージを見ていたのだが、もはや立っているだけで汗が出てくる程、熱い!! 火照っているファンを追い込むように、「光の街」「羽根」「きらりいろ」とファンに人気の3曲を披露すると、ファンは休むことなくジャンプ・ジャンプ・ジャンプ! 突っ立って見てることが難しいほど、フロアは揺れていた。「命よりも大事なものができました。その大事なものを見ながら作りました。聴いてください」と「ラブ・ソング」がスタート。さっきまでとは一転、落ち着いた表情でしっかりと歌い上げる小高。この曲を聴くのは、下北沢シェルター(下北ライブレポリンク)と二度目だが、大きい会場で聴くとより一層惹きこまれ、歌詞の一つひとつが身体に染み込んでくる。続けて、同じく歌詞が印象的な「三月」を披露。この曲の歌詞はどの部分もグッとくるので、ここではださないことにする。このレポを見て、この曲を知らない人は調べて聴いてほしい。この曲に詰まった歌詞は、現代に生きる人全ての心に染みるからだ。大サビでマイクを少しずらし、小高の声だけが会場を包み込む。ここにいる全員の心が惹き寄せられた一幕だった。「ランクヘッド、10周年が経ちました! めでたいことですよね」と小高が問うと、「めでたいですよー!」と合田が答え、「オー!」とファンが答える。ここにいる全員が今日という日を迎えられたことを喜び合った。そして、最近恒例となってきた、合田のギンギラいじりへ。今日の合田のスタイルはショッキングピンク色のTシャツに銀色のズボン。小高が「ベースも銀色にしたらええやん! 歯も全部抜いて、銀色にするんだろ?」と言うと、合田が勢いにのり「いつかしたるわ!」と答える。「絶対してね!」とファンから声がかかると、「じゃあ、ずっとランクのライブ来続けてくれよ!」と合田が答えるという、爆笑に包まれつつも微笑ましい一幕が。「全然知らない同士が、全然違う人生を歩んでた同士が、10年かけてここに集まってライブしてるって凄くない? 10年前は、自分らの音楽が誰かに届くなんてうまく考えられなかった。(フロアを見渡し)この景色やばい! ランクヘッドに出会ってくれて、愛してくれてありがとう」と小高がこの会場にいる全ての人に感謝の気持ちと喜びを告げた。
「悟が全身ギンギラギンになるまで10~20年かかると思うけど、これからもよろしくなー!いくぞー!」と小高の掛け声で「Birthday」がスタート。「Birthday」から「カナリアボックス」までとまることなく披露し、それについていくようにファンは暴れ踊りまくっていた。
ハードロックなナンバーからポップロックまで、様々なランクヘッドのロックが披露されていく。10年という長い月日の中で変わっていった彼らの成長ぶりが伺えるセットリストのように感じた。 中でもライブの定番曲である「カナリアボックス」の大サビで小高がマイクをフロアに向け、「あなたに会えてよかった」というフレーズを繰り返す所は、微笑ましくも感動する。これは、ライブでしか味わえない気持ちだろう。彼らのライブで何度もこの曲を聴いているが、何度聴いても自然と笑顔になるし、ランクヘッドというバンドに出会えた事を嬉しく思う。
今回のみかん祭を機にリーダーである石川が、今までのようにドラムを叩けなくなる事は、前回のレポでも伝えたしオフィシャルホームページでも石川の言葉が綴られていた。だが、やはり彼らはファンと一緒にライブをする事が楽しくてしかたないのだろう。「みかん祭、来年もやろうー!」と突然小高が言った。この瞬間、ファンは本当に嬉しかったと思う。私も驚きながらも嬉しかったし、彼らならやってくれるだろうと心のどこかで思っていた。
小高が「来年に繋がるようにみんなも歌ってな」と言うと、「僕らのうた」がスタートした。曲の終盤にある「ラララ~」を全員で大熱唱。石川がドラムセットから降りてきて、ステージ前方に4人が並び、ファンと一緒に歌う。この「ラララ~」を何度も繰り返す中、ファンの声を心に残そうとしている石川は「もっと聴かせて!」と少し涙ぐむ声でファンに言った。その言葉を聴いたファンは、今までよりも大きな声で石川の心に響かせた。なんともアットホームな場面に、涙するファンもいた。私自身も、心に響き涙が溢れた。「俺たちの方がお前らを愛してんだよ!」と何度もファンに言う小高の姿も印象的だった。ランクヘッドは、とても温かいファンに愛されている。そしてファンは、ランクヘッドに愛されている。決して片思いではない。ファンの気持ちにこたえるように、彼らは音楽を続ける。どんな形のランクヘッドになっても、彼らは決してファンを裏切らない。石川が下北沢のライブで、「ランクヘッドはみんなのこと裏切らない」という言葉が頭を過ぎった。彼らの発する言葉・音楽に嘘はない。だからきっと、来年もこのみかん祭を決行してくれるだろう! 曲が終わり、「楽しかったです、ありがとう!」とステージを去るメンバー。すると、すぐさまアンコールを求める声が。先ほどみんなで歌った「僕らのうた」の「ラララ~」の部分をもう一度みんなで歌っている。普段なら手拍子なのに、今日ここにいるファン全員の気持ちがリンクしたかのように歌っている。すると、メンバーが登場! 小高が、「アンコールをやらない為に曲を詰め込んだけど、1曲出来るみたいだからやります!」と言い、次に歌う曲への想いを話始めた。「東京に出てきてオーディションがあったんだけどテープ審査で落ちて、オーディションライブを受けられなかった。(審査員に)ボロクソに言われた時にできた曲です」と「前進/ 僕/戦場へ」を披露した。
清々しい顔をした4人が、ステージからファンに向かって「ありがとう」と言っている姿が何とも輝かしかった。石川のみステージに残り、今日のことを心に刻みこれから頑張るよ。という事をファンに伝えた。「さっき小高が言ったように、来年のみかん祭で会いましょう!」。そんな石川の言葉で安心したファンは沢山いただろう。これから新しい道を歩むランクヘッドと石川龍。この4人を変わらず応援していきたいと思う、そんな最高のライブだった。
セットリスト
――――――――――――――――――――――――――
1 白い声
2 この剣斬れる
3 素晴らしい世界
――――――――――――――――――――――――――
4 花は生きることを迷わない(新曲)
5 零時
6 loop
――――――――――――――――――――――――――
7 トライデント(新曲)
8 光の街
9 羽根
10 きらりいろ
――――――――――――――――――――――――――
11 ラブ・ソング(新曲)
12 三月
13 スワロウテイル
14 桜日和
――――――――――――――――――――――――――
15 Birthday(新曲)
16 それでも血の色は鉄の味がした(新曲)
17 id
18 体温
19 ぐるぐる
20 カナリアボックス
――――――――――――――――――――――――――
21 僕らのうた
――――――――――――――――――――――――――
En1 前進/僕/戦場へ
文 : 天明美里
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