[2010/09/12]
7月7日にNew Single『COLOR』をリリースしたギルガメッシュが、その『COLOR』を引っ提げて『SUMMER TOUR 2010』を行った。全公演SOLD OUTさせ、全国各地のライヴハウスを全力で駆け抜けた彼らが、いよいよ東京に戻ってきた。そのファイナル公演・最終日の模様をお届けします。
『COLOR』のインタビューの時、夏ツアーがあまり好きじゃないと言い、「そんな奴らが地上に降り立ったっていうのは、どういうことか(笑)。皆で汗だくになって、楽しいライヴにしたいですね」と愁(Ba.)が話していた。全国の小さいライヴハウスを回ってきた彼らは、このツアー中に色んなことがあった。愁がホテルの鍵を持って帰っちゃったり、メインベースが壊れたり、メンバーの体調が悪かったり。その中でも一番衝撃だったのは、彼らが慕っていた先輩の死だろう。そんな中での夏ツアーはそれこそ、しんどいと思うことが大半だったかもしれない。でも、以前よりもバンドが成長したような気がした。それはきっと、様々な“辛さ”を経験した分の得たものであり、その得たものをきちんと吸収したからなのではないだろうか。そんな彼らが迎えたファイナル・2日目をお届けします。
-INTRO-(MUSIC)が流れると、手拍子と歓声が4人をお出迎え。「盛り上がっていこうぜ!」と左迅(Vo.)の一声から、ツアーファイナル・最終日が開幕した。
「Real my place」から「「少女A」」まで、止まることなく突っ走る4人とオーディエンス。1曲目からゾクゾクするような、ワクワクするようなサウンドと彼らの表情、会場の一体感で、初っ端から全力で飛ばしていった。「“夏の灼熱地獄ツアー”へようこそ!(笑)」と左迅。「過酷なツアーで、天井に頭をぶつけてタンコブを作ったり、お客さんと同じ目線が恥ずかしくて演奏に集中できなかったり、新潟で愁さんがベースを折ったり。そんな感じだったんですけど、今日は天井低くないし酸素もあるので、1曲1曲噛み締めながら楽しみたいと思います」(左迅)と話すと、7月7日にリリースした「COLOR」へ。ハードなサウンドの中でキラリと光るキャッチーなメロディーが魅力で、左迅の音域を考えて作られたこの楽曲では、いつも以上にのびのびと気持ち良さそうに歌い上げていた。そして、「driving time」や「フラワー」、「‐INST.‐」を挟み「puzzle」と立て続けに披露。電子音と轟音の効いたハードロックのあとに持ってきた、「puzzle」の静けさと叙情的な切なさを表すようなメロディーは、ギュッと胸を締め付けられた。
ギルガメッシュのライヴの面白いところ。それはギャップだ。ステージ上ではカッコ良い彼らだが、普段は面白いことが大好きな、中学生男子のような4人(笑)なので、MCでのボケっぷりは最高に面白い! 演奏中も、弐(Gt.)か愁がソロでカッコ良く弾いてると、その後ろで左迅とどちらかがふざけたり、弐と愁が左迅を挟んだり。それを見て微笑んでいるのがЯyo(Dr.)。このメンバーの仲の良さというか、本当にアホだなぁ~、と思ってしまうようなこの空間が面白いし、なぜかホッとする。彼らは静止画よりも動画向きです(笑)。でもサウンドは、轟音で激しいビートとエッジの効いたギターリフに、電子的同期音が迫力に拍車をかけ、メロディアスな声とデス声を奇妙に使いこなす左迅の歌唱力が加わり、圧倒される。ずっと攻めモードで、初っ端から全開のテンションはどんどんヒートアップしていく。そのグイグイと入ってくる感じがまた心地よい。そして、メンバーとオーディエンスは、どっちがギルガメッシュの音楽を好きか、どっちが今一番楽しんでいるのかを競っているようにも見えるほど、暴れ合う。そのぶつかり合いから、オーディエンスの彼らへの愛情はもちろん、4 人のオーディエンスへの愛をすごく感じるのだ。ツアー中に慕っていた先輩を亡くし、悲しみに包まれていたメンバーだが、「ファンの笑顔や手紙で元気をもらい、無事に帰ってきました!」と愁。その表情は、安堵した笑顔であり、その笑顔を見てオーディエンスもまた、安堵した笑顔をしていた。
今回のツアーは、全公演SOLD OUTという嬉しい悲鳴状態だったが、「皆を引っ張っていけるような力と自信がつきました」(愁)と感謝の気持ちをファンに伝え、その感謝の気持ちを表すように、怒涛の後半戦へ。
後半戦はタオルをグルグルと回し、より一体感増す「DIRTY STORY」、夏にピッタリなアッパーチューン「sunrise」、そして最高に盛り上がる定番曲「evolution」を叩きつけ、本編は終了。
アンコールでは、ファイナルなので皆しゃべろうということになり、MCが苦手なЯyoはコール&レスポンスをしたり、前日にサイゼリヤに行った話を(左迅曰く「高校生みたいだった」)。弐は、「バカな4人で良い音源と良いライヴをしていくので、これからも末永くよろしくお願いします」と挨拶し、続く愁も「初期に戻れたツアーだった」とツアーを振り返った。そして、最後に左迅は、得意の話術で開場を沸かせて締めくくった。ダブルアンコールでは、10月6日にリリースするNew Single「イノチノキ」を披露。寒くなり始めて、人恋しくなる秋にピッタリな壮大なナンバーで、切ないメロディーと左迅の描く歌詞の世界観が魅力だ。新たなギルガメッシュの一面を感じる楽曲なので、ぜひ聴いてみてください。そして「smash!!」、「Break Down」と最後の力を全部出し切るように盛り上がり、ファイナルは終了した。
最近、急速に成長しているギルガメッシュ。今度は秋ツアーが控えているのだが、約1ヶ月のツアーの中で、一回りも二回りも成長して戻ってきてくれることを期待している。
セットリスト
――――――――――――――――――――――――――
-INTRO-(MUSIC)
1 Real my place
2 ULTIMATE 4
3 遮断
4 「少女A」
5 COLOR
6 S.T.F.U.
7 driving time
8 BORDER
9 フラワー
10 ‐INST.‐
11 puzzle
12 DEAD WORLD
13 DIRTY STORY
14 sunrise
15 evolution
――――――――――――――――――――――――――
En1 終わりと未来
En2 volcano
En3 お前に捧げる醜い声
En4 イノチノキ
En5 smash!!
En6 Break Down
文 : 天明美里
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