[2010/01/19]
2009年。結成10周年を迎え、アニバーサリーライヴ『THE VERY BEST OF LUNKHEAD』(渋谷C.C.Lemonホール)を大成功させたLUNKHEAD。そして2010年。新しい年と共に新章へ突入した彼らが一発目に叩き落したのは、『V0X e.p.』のリリースだ。昨年リリースした『AT0M』の続編でもある今作は、ランクらしさも残しつつ、新境地を拡大した、新しい幕開けに相応しい1枚となった。今回はVo.&Gu.の小高芳太朗に『THE VERY BEST OF LUNKHEAD』の事、そして『V0X e.p.』への想いをストレートに語ってもらった。
―― この前のC.C.Lemonホールでのライヴ。実際ステージに立ってみてどうだった?
「狭いなぁって思った」
―― 狭いの?
「狭いね」
―― 広いのかと思ってたんだけど。
「意外と狭かった。リハーサル前にステージに立った時に、“あ~狭いな”って最初に思った。それまでは、C.C.LemonホールのHPに載っている写真を見ていて、広角で撮ってあるから、“うわぁ~やっぱ広いなぁ~”って思っていたのね(笑)。それでイメージトレーニングとかしていたんだけど。“うわぁ~広いなぁ~”って思いながらパッって立ったら、意外と狭いなって」
―― そっか(笑)。ライヴハウスだとお客さんはスタンディングでステージと近いけど、今回はホールだから席があって2階があってっていういつもと違う環境だったけど、どうだった?
「ん~、そうなんだなって感じ(笑)。ホールでやったことはあるから、ホールのやりにくいところっていうのは知っていたし」
―― 例えば?
「前列のお客さんが所在無さげにしているとか(笑)」
―― あははは、なるほどね(笑)。
「ライヴハウスだったら、一番前ってグッチャグチャじゃん。でも、みんなが突っ立って手を上げている感じも、“どうしたらいいんだろう?”っていうお客さんの戸惑いも全部わかっちゃうんだよ。特にうちのお客さんはホール慣れしていない人が多いし、ホールで(席)指定だと前に行きたいとか後ろで観たいとか関係ないじゃん。だから、いつもいない人が最前列にいたりするから、年齢層とかにまるで統一感がないのよ(笑)」
―― 前回のインタビューの時に客層が変わったって言っていたけど、あれからまた変わった?
「C.C.Lemonホールの時はね、そういう意味では若い奴が前に来るっていうんじゃないから、逆に“あ~今日結構年齢層高いな”って思った(笑)」
―― あははは! 本当、前よりも幅広くなったよね。
「なったね。長いことやっているからっていうのもあるだろうけど。だって最初にファンになってくれた人からしたら、メジャーデビューしてから5年経っているから、5歳年とっているわけじゃん。デビューした頃にファンになった人が大学生だったとしたら、今はもう社会人ってことだからね」
―― そうだよね。その人たちが周りに勧めたりしたら、自然と年齢層が高くなるもんね。
「そうそう。だから親子で来る人もおるし、夫婦でくる人もおる」
―― うんうん。C.C.Lemonホールでライヴをやるっていうのはいつ頃決まったの?
「2009年に入ったくらいかな。秋くらいに一発やろうっていう話になったんだよね」
―― セットリストを考えるの、苦戦した?
「いや意外に……」
―― あっさり決まった?
「あっさりではないけど、初めてのワンマン時ほど苦しまなかった。新宿のカフェで、みんなで考えたんだけど。今4人で落ち合う時間が無いから、各々が考えてメールでやり取りしようってなったんだけど、やっぱりそういうのは悟が一番マメで、悟が一番に“こういうの、どうかな?”って3人にメールをくれたんだけど、そん時3人は何にも考えてなかったから返事のしようもなくて放置してたの(笑)」
―― ひどいなぁ(苦笑)。
「リハでスタジオに入ってもまったくその話にならないで、“じゃあね!”みたいな(笑)。それから、悟のセットリストを基に壮が考えてメールがきて、今度はそれを基に俺が考えて。で、悟から“これ、どうやって決着つけたらいいの?”ってきて(笑)」
―― そりゃ、そうなるよね(笑)。
「で、“じゃあ、集まりましょう”ってなって集まって。龍はボリューム感とか、これは絶対やるよねっていう曲の配置とかで小高案が良いって言ったのね。例えば「白い声」を1曲目っていうのは悟案なんだけど、俺は春のコーストでもやってるし大事な時には絶対やってるし、DVDになってるライヴは一発目が「白い声」っていうのが多いから、「白い声」じゃないのが良いなって思ってすごい考えたんだけど、考えても考えても「白い声」しかないってなって。C.C.Lemonホールでやる、10周年の記念のワンマンの1曲目っつったら「白い声」しかない。幕落としっていうのも決まってたから、それしかないってなって。そういう曲の位置は決まってて、あとはチューニングをするところとか。そういうボリューム感は、小高案で良いんじゃないのって龍が言って、他の細かいところはみんなで変えてった。アンコールの曲順とか」
―― アンコール良かったね!
「アンコールね! 「夏の匂い」を頭にするっていう案と終わりにするっていう案があって、それは結構揉めた。一番揉めたかな」
―― ん~。一番難しいかもね。
「そう。ストリングスをどこで呼び込むのか、どこで帰ってもらうのかっていうのがすごい難しくて」
―― そうだよね。いやぁ、「夏の匂い」良かったよ。
「うん、良かった!」
―― 実際、あの編成でやってみてどうだった?
「……それがさ、全然聴こえないんだよね」
―― あっ、そういえば合田君もそう言ってた。
「そう。全然聴こえないの」
―― バンド編成の時も?
「聴こえない。エレキギターとかドラムの音の方が速いじゃん。マスキングされちゃうからね。でも聴こえないけど、いつもと違うのはわかるよ」
―― この日、「WORLD IS MINE」と「音のない部屋」を初披露したけど、これは誰案なの?
「これは、悟案だね。「WORLD IS MINE」は、「WORLD IS MINE」か「シューゲイザー」のどっちかだったんだけど、俺がその2曲なら「WORLD IS MINE」じゃないかなって思って、その時にちょうどアー担(アーティスト担当)との打ち合わせで、「WORLD IS MINE」を(『V0X e.p.』の)リードにしたいって話になったから、こっちに決まった」
―― なるほどね。じゃあ「音のない部屋」は?
「ミディアムな曲と速い曲っていうバランスじゃないかな。「echo」は、俺が音源を出すまでやりたくないって言ったからやらなかった」
―― それは何で?
「先入観が生まれちゃうから、まず音源で聴かせたいなって思って。ライヴで先にやると絶対、“ライヴの方が良い”とか出てきちゃうからね」
―― なるほどね。じゃあ、「ラブ・ソング」もそうだったんじゃない?
「そうだね。あれはね、(ライヴを)やる度にどんどん変わってった。歌詞もそうだしアレンジも変わったし、構成すら変わってたもんね」
―― じゃあ、『V0X e.p.』のことを聞いていきたいんだけど。『AT0M』から約半年経ってのリリースで、『AT0M』の続編っていうことなんだけど、リリースしようってなった経緯は?
「『AT0M』に向けて曲を作り出したところに遡るんだけど、その頃は『AT0M』に向けてちゃんとシングルをきっていこうっていう話をスタッフ間でしてたから、シングル曲を作るっていうスタンスで曲を溜めてたんだよね。結果的にシングルはきれなかったけど、曲としてはこれで勝負出来る、みたいな曲じゃないと、どんどん没にしてってたのね。だから、『AT0M』の時は最終的に24曲くらいあったうちの11曲が入ったけど、残りの入らなかった曲たちが見劣りするかといったら決してそうじゃなかったわけよ。勝負出来る曲しか残さなかったから。それが今までのアルバムとは違うところだった。本当に1票差で入らなかった曲とかもあって。それはみんなで挙手制でやったの、民主主義で決めて(笑)」
―― あははは、そうなんだ(笑)。
「俺らいつも、民主主義だから(笑)。それで、これならアイテム1つ作れるなっていう提案があって、そっからかな。埋もらすのも勿体ないねって」
―― なるほどね。本当、『AT0M』からサウンドも空気感も変わったよね!
「変わったね。ホントに変わった。エンジニアさんが変わったのがでかいと思う。単純に、パッと聴きで全然違うから。それが一番変わった印象があると思う」
―― 今回も同じエンジニアさん?
「うん、一緒。エンジニアとかデザインっていうスタッフは、やっぱり同じじゃないと意味がないなって」
―― 『AT0M』がすごい良かったから、どんな風になるのかなって思っていたんだけど、良い曲ばっかりだね。ビックリしたよ。
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