[2012/01/18]
(プロフィール) ■BUMP OF CHICKEN(バンプ オブ チキン)/(写真左から)増川 弘明(Gt)、直井 由文(B)、藤原 基央(Vo&Gt)、升 秀夫(Dr)。1994年結成。
現在3年半ぶりの全国ツアー「GOOD GLIDER TOUR」を開催中のBUMP OF CHICKEN。彼らは、この日がやって来るのを待ち望んでいた各地のオーディエンスに向けて、1曲1曲に魂を込め切るような演奏で、特別な時間だけが連なっていくようなライブを展開している。『COSMONAUT』以降の楽曲群が過去曲と絶対的な必然性をもって共鳴し、3年半の濃密な制作期間は、バンドのライブ感をも逞しくしていたのだと実感する。
「ライブは、音楽が、楽曲が、聴いてくれる人と1対1になれるものなんだなって実感する場ですよね。僕らが音楽を作るとき、まず大前提にあるのはメンバー4人が感動することなんですけど。で、自分たちが感動した音楽をリスナーに届けたいという思いが人一倍強いバンドだと思うんです。だから、CD制作の感覚もどこかライブに似ているんですね。3年半ぶりのツアーなんだけど“ただいま感”があまりないのは、そういうことなのかなと思っていて」(直井)
「いまチャマ(直井)が言ってくれましたけど、僕らはミュージシャンのなかでも、音楽はリスナーに聴いてもらってはじめて完成するという意識が抜群に強いと思うので。だからリスナーとあまり離れていた感覚がないのかもしれないです。その上で、ステージでお客さんを前に演奏しながら“そうだよな、俺たちにとっての音楽はこういうものだよな”ってあらためて確認できている感じですね」(藤原)
「今回のツアーですごく感じているのが、笑顔のお客さんが多いなということで。僕らの気持ちがお客さんに伝わっているし、お客さんの気持ちも僕らに伝わっていることが実感できています。音楽を通していい交流ができているなって」(升)
「僕もお客さんの笑顔を見ると、それだけで泣きそうになる。ここは親子で来てくれている人いるなとか、ここは男の人が多いなとか、ここは最前列にカップルがいるなとか。そうやって様々なお客さんの前で演奏できることの感謝と喜びを噛み締めてます」(増川)

そして、このツアーでもいち早く披露しているニュー・シングル「グッドラック」が、2012年第1弾作品としてリリースされる。この曲は、3D映画「ALWAYS三丁目の夕日’64」(山崎貴監督)の主題歌であり、2007年の「花の名」に続く同作品とのコラボレーションが実現した。尊い存在との別れから生まれた、気づきと祈り——。包容力に富んだメロディのスケールとシンプルなアンサンブルで歌を育み、躍動させていくこのミドル・ナンバーは、BUMP OF CHICKENが鳴らすグッド・ミュージックの核心に触れるような感動を覚える。この曲を形作るにあたって、藤原にはひとつのテーマがあった。
「“グッドラック”は、2回に分けて作ったんですね。最初にあったテーマが、明確にAメロ、Bメロ、サビという構成があるのではなくて、16小節でひとつの塊として成立するようなメロディが何度か繰り返されていく曲を作りたいということで。まず半分を作ったんですけど、そのとき既に16小節にあたる部分のほかに〈くれぐれも気を付けて〜〉のところのメロディはついていて。で、残りの半分を作る前に山崎貴監督から“『ALWAYS三丁目の夕日』の続編を作るのでまた主題歌をお願いできませんか?”というオファーをいただきまして。それから制作途中の映画を見せてもらったんです。前作も前々作もそうだったんですけど、今作もエラい泣かされてしまいまして。いま書いてる途中の曲が完成したら、映画の世界観にも合うんじゃないかと思ったんです。それからまたスタジオに入って曲の続きを書いて完成させたという流れですね」
いつも以上にシンプルに言葉が紡がれている歌詞の筆致は、「グッドラック」というタイトルそのもの、そして近年の藤原が書く楽曲の根幹を象徴しているとも思える〈魂の望む方へ〉というフレーズが、豊かな迫真性と奥行きを与えている。
「僕がずっと曲にしているテーマの種類って、そんなに多くないじゃないですか。出会いや別れ、まだ生きているということ、いつかは死んでしまうということ。さよならした人と現在の位置関係。あるいは、いつかは離れてしまうかもしれないけれど、それでもいまは側にいられるということ——。そういうことを今回も歌っているわけですけど。自分の根底に血液みたいに流れている、ミュージシャンとして表現したいベーシックなことと映画の内容に近いものを感じたということですよね。“グッドラック”というテーマも早い段階からあって。なんか、そういう気分だったんですよね。めちゃくちゃ切なくそう思っていて。僕の曲は結局全部リンクしちゃうんですよね。“花の名”のときは、そのうち歌詞にしようと思っていた言葉を携帯電話のメモに残していて。それが組み合わさって“花の名”の歌詞になったんですよ。僕が書きたいこと、BUMP OF CHICKENが表現したいことをいつもの純度で曲にすれば、自ずと対象の作品にもハマるというか。山崎監督もそれを求めてくれていたから」(藤原)
「すごく勇ましくて、優しい曲だと思います。だからベースも勇ましく、優しく弾きました。“グッドラック”って、普遍的な別れの言葉じゃないですか。その言葉に対して深く考えたことはなかったんですけど。この曲を通して“グッドラック”という言葉が持っている奥行きや自分のこれまでの人生のなかにあった“グッドラック”な出来事や思いについて考えるようになりましたね。藤原くんの書く歌詞は、いつもそうやって新しくも普遍的な気づきを与えてくれますね」(直井)
「BUMP OF CHICKENの曲として独立した存在感があった上で、しっかり映画の内容と呼応している曲に仕上がっていると思います。ドラムに関しては、さっき直井くんが言っていたような勇ましさや行進していくようなニュアンスを意識しました」(升)
「テンポはミドルなんですけど、ダイナミックな響き方をするのがこの曲の特徴だと思います。すごく熱いものが流れているというか。映画の内容もそうですけど、時代性を超える力のある曲だと思います」(増川)
また、M2の「ディアマン」は少年とシンガーの変われない、変わらない生き様が、生々しい熱をあらわにした藤原の弾き語りによって描かれている。「グッドラック」同様、こちらもじっくり賞玩してほしい。2012年もまた、BUMP OF CHICKENは、かけがえのない音楽だけを私たちに届けてくれるはずだ。
取材・文/三宅正一(ONBU)
(オフィシャルサイト)
(リリース情報)
22ndSingle 『グッドラック』
2011年01月18日(水)発売
期間限定盤(CD+DVD)¥1,500(tax in)/通常盤(CD)¥1,050(tax in)
※期間限定盤は2012年4月末までの期間限定生産
(ライブ情報)
ライブハウスツアー “BUMP OF CHICKEN 2011-12 TOUR 「GOOD GLIDER TOUR」”
1/11(水) 名古屋 Zepp Nagoya
1/12(木) 名古屋 Zepp Nagoya
1/14(土) 長崎 ncc &スタジオ
1/15(日) 熊本 DRUM Be-9 V1
1/18(水) 福岡 Zepp Fukuoka
1/21(土) 沖縄 音市場
1/25(水) 大阪 Zepp Osaka
1/26(木) 大阪 Zepp Osaka
1/30(月) 東京 Zepp Tokyo
1/31(火) 東京 Zepp Tokyo
BUMP OF CHICKEN 2012 TOUR「GOLD GLIDER TOUR」
4/7(土) 千葉 幕張メッセ国際展示場ホール9・10・11 ホール
4/8(日) 千葉 幕張メッセ国際展示場ホール9・10・11 ホール
4/24(火) 大阪 大阪城ホール
4/25(水) 大阪 大阪城ホール
5/3(木祝) 金沢 石川県産業展示館4 号館
5/6(日) 新潟 朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター
5/12(土) 札幌 北海道立総合体育センター 北海きたえーる
5/19(土) 徳島 アスティとくしま
5/26(土) 広島 グリーンアリーナ
6/2(土) 福岡 マリンメッセ
6/9(土) 静岡 エコパ・アリーナ
6/20(水) 神戸 ワールド記念ホール
6/21(木) 神戸 ワールド記念ホール
6/26(火) 名古屋 日本ガイシホール
6/27(水) 名古屋 日本ガイシホール
7/3(火) 東京 国立代々木競技場第一体育館
7/4(水) 東京 国立代々木競技場第一体育館
7/7(土) 東京 国立代々木競技場第一体育館
7/8(日) 東京 国立代々木競技場第一体育館
7/14(土) 仙台 宮城*セキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ*21)
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